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ページの読み込みを動画化するOSSツールを公開
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- 代表取締役 宮永邦彦
- @miyanaga
画像軽量化とWebフロントエンドのスピード改善の専門家です。Web系のIT技術大好き。
このサイトではスピード改善のリアルや、日々の技術的な気づきを共有します。
Webページの読み込み過程を動画化し、比較できるツールをオープンソースで公開した。
感覚的にページスピードを比較したい
Webページのスピードの評価にはLCP、Speed Indexなどさまざまな指標があるが、専門家以外には直観的ではない。
実際に端末でページを読み込んでみて感覚的に比較したいところでだが、それでは曖昧な記憶を頼りにした比較になってしまう。
そこで開発したのが、ページの読み込み過程を簡単に動画にするツール loadshow である。
もちろんロードショー(roadshow)をもじっている。
ライセンスはコア技術となるpuppeteerに倣い、Apache 2.0とした。気兼ねなく利用、改変、ならびにコントリビューションをいただきたい。
基本的な使い方
必要なソフトウェア
以下のソフトウェアが事前に必要となる。
- Node.js 20以上
- Google Chrome
- ffmpeg
MacOS、Windows、Linux(Ubuntu 22.04)で簡単に動作確認した。
インストール
npmなどでloadshow
をインストールする。
npm i -g loadshow
ページ読み込み過程の動画化
次のコマンドで、米アップル社と米マイクロソフト社のトップページを動画化したファイルapple.com.mp4
とmicrosoft.com.mp4
を作成できる。
loadshow record https://apple.com/ ./apple.com.mp4
loadshow record https://www.microsoft.com/en-US/ ./microsoft.com.mp4
ファイル形式
上記の動画は記事での表示を想定し、mp4からwebpに変換してある。
比較動画の生成
他のツールでも可能だが、loadshowには動画を左右に並べて比較動画を作成する機能も実装してある。
loadshow juxtapose -o ./compare.mp4 ./apple.com.mp4 ./microsoft.com.mp4
これで冒頭で紹介した比較動画 compare.mp4
を生成できる。
動画のカスタマイズ
動画は細かくカスタマイズできるようにしてある。
本サイトでも今後、解説を増やしていきたいが、詳しくはREADMEをご覧いただきたい。
開発の経緯
弊社ではフロントエンドのページスピード改善を支援している。
改善案のエビデンスとしてlighthouseによる各指標の計測を行うが、専門家以外の人にも成果を直観的に把握いただけるよう、社内的にこのような動画化ツールを開発していた。
作り込みが続いて中身がごちゃごちゃしてきたので、リメイクがてらオープンソース化した。
ページスピード改善への関心を高めるきっかけになれば幸いである。