ideaman's Notes/AI/2026.09.24

SEOの素人がAIエージェントとキーワード調査をするためのラッコキーワード用OSS CLI rakkokeyword-cli

SEOに詳しくないと、キーワード調査ツールの画面を見ても何をどう調べればいいかわからない。ラッコキーワードのAPIをCLIで包み、知りたいことを伝えればAIエージェントが機能を選んで調べ、レポートや計画にまとめるようにした。

writer K. Miyanagadate 2026.09.24 (Thu)read 3分cat AI, ビジネス, 自動化

ラッコキーワードは、SEOや広告のためのキーワード調査ツールである。

正直に言うと、私はSEOにほとんど詳しくない。ラッコキーワードの画面を見ても使い方のコツがわからず、圧倒されてしまう。どういうニーズに対してどういう情報を集めればいいのかわからないし、そのためにどんな操作をすればいいのかもわからない。

ところがAIエージェントとAPIがあれば話が変わる。「こういうことを知りたい」「こういう存在感を出したい」というニーズを伝えるだけで、AIエージェントが適切な機能を選び、レポートや計画を作ってくれる。

ラッコキーワードには公式のMCPもあるが、個人的にはCLIの方が好みだ。そこでAPIをCLIで包んだ。それが rakkokeyword-cli(コマンド名は rakkokeyword)である。MITライセンスのオープンソースとして公開している。


知りたいことから使う機能を選ぶ

ラッコキーワードのAPIには、たくさんの機能がある。サジェスト、関連キーワード、質問の形のキーワード、検索ボリューム、検索順位、競合、上位ページの見出しや語彙などだ。素人には、このなかからどれを使えばいいのかがわからない。

そこでAIエージェント向けのリファレンスに、「ユーザーが知りたいこと」から使うコマンドを引ける表を入れてある。一部を抜き出すと、こんな具合だ。

知りたいことコマンドクレジット
広く関連するキーワード、実際のサジェストsuggest-keywords1.5
FAQやAI検索向けの質問の形question-search3
検索意図が同じキーワードの群れranking-keywords4.5
リストの正確で最新の検索ボリュームと難易度search-volume register --wait最低15
あるサイトの現在の順位search-rank register --wait1キーワード0.9〜
サイト(や競合)が獲得しているキーワードinflux-keywords4.5
SEO上の競合は誰かcompetitive4.5
上位記事に必要な見出しheadline3
上位記事に必要な語彙co-occurrence3

AIエージェントは、こちらのニーズを聞いてこの表から機能を選ぶ。使い方のコツを知らなくても、何を知りたいかさえ伝えればよい。

具体例

具体例をみてみよう。「ラッコについての記事を書きたい。どんな構成にすればいいか調べて」と頼むと、AIエージェントはおおむね次の順で調べる。

bash
# 1. 需要をつかむ(1.5クレジット)
rakkokeyword suggest-keywords ラッコ --increase-keyword --filter searchVolume.min=100 -f json > suggest.json

# 2. 絞り込んだ候補の検索ボリュームを確かめる(最低15クレジット)
rakkokeyword search-volume register --keywords-file shortlist.txt --wait -f json > volume.json

# 3. 上位のページが何を書いているかを見る(3+3クレジット)
rakkokeyword headline ラッコ -f json > headlines.json
rakkokeyword co-occurrence ラッコ --details=false -f json > vocabulary.json

# 4. 読者が実際に抱く疑問を集める(3クレジット)
rakkokeyword question-search ラッコ -n 50 -f json > questions.json

集めた結果は、AIエージェントが記事の構成案やレポートにまとめてくれる。結果はJSONやCSVでファイルに残るので、あとから見返したり、別の調査に使い回したりもしやすい。

クレジットを使いすぎない

APIの呼び出しは、1回ごとにラッコキーワードのクレジットを消費する。安いものは1.5クレジットだが、other-keywords のように1回で22.5クレジットかかるものもある。

少ない予算で使いたいので、クレジットの消費は見えるようにしてある。

  • 各コマンドの --help に、1回あたりのコストを書いてある
  • 実行すると、消費したクレジットを表示する
  • --dry-run を付ければ、リクエストを送らずにコストだけを確かめられる
bash
rakkokeyword other-keywords ラッコ --dry-run

AI向けのリファレンスにも、最初の鉄則として、どの呼び出しもユーザーのお金を消費するので実行前にコストを伝えるよう書いてある。

あわせて、数字の読み違いも防いでいる。SEO難易度が null のときや、順位の結果が null のときは、どちらも「不明」や「範囲内に見つからなかった」という意味だ。これを0として報告しないよう、リファレンスに書いてある。

専門家に相談するほどではないとき

もちろん、専門家に相談する方が正確で、よい提案をもらえるだろう。しかし、少ない予算で素人の域を脱する程度が目的なら、これで十分だと思っている。

AIエージェントから使うには

APIキーは、ラッコキーワードのSTANDARDプラン以上で発行できる。環境変数に入れておけば使える。

bash
export RAKKOKEYWORD_API_KEY=your-key
rakkokeyword auth status

rakkokeyword llm を実行すると、AIエージェント向けのリファレンスがまとめて出てくる。上で挙げた「知りたいこと」とコマンドの対応表や、調べ方の実例、各指標の意味が入っている。

bash
rakkokeyword llm                  # Markdown
rakkokeyword llm --format json    # 章ごとのJSON配列

Claude Codeならプラグインとして入れられる。

/plugin marketplace add ideamans/claude-public-plugins
/plugin install rakkokeyword-cli@ideamans-plugins

入れておけば、rakkokeyword が手元になくても「ラッコキーワードで調べたいのでCLIを入れて」と頼むだけで導入まで進む。この仕組みは go-llm-cli-kit の記事 に書いた。

まとめ

  • SEOに詳しくないと、キーワード調査ツールの画面を見ても何をどう調べればいいかわからない

  • ラッコキーワードのAPIをCLIで包み、ニーズを伝えればAIエージェントが機能を選んで調べるようにした

  • 「知りたいこと」から使うコマンドを引ける表を、AI向けのリファレンスに入れてある

  • クレジットの消費は --help と実行結果と --dry-run で見えるようにしてある

  • 専門家ほどではないが、少ない予算で素人の域を脱するには十分である

  • ideamans/rakkokeyword-cli