AIと一緒に書いたMarkdownを旧来のBacklog記法に変換するOSS CLI md2biki

AIエージェントと書く文章はMarkdownが基本だが、Backlogのワークスペースによっては旧来のBacklog記法での入力を求められる。Markdownで原稿を練り、Backlogに入れるときだけ機械的に変換するためのシンプルなCLIを作った。

writer K. Miyanagadate 2026.09.25 (Fri)read 4分cat コンテンツ管理, 開発

案件によって、プロジェクト管理のBacklogに参加することがある。

Backlogも最近はMarkdownが主流になったが、ワークスペースによっては旧来のBacklog記法での入力を求められる。

AIエージェントの時代になって、文章はMarkdownで生成したり管理したりすることがほとんどになった。そうなると、Backlog記法はとても使いにくい。

そこで、AIエージェントにはMarkdownで書いてもらい、Backlogに入れるときだけ機械的にBacklog記法へ変換する、シンプルな変換ツールを作った。それが md2biki である。MITライセンスのオープンソースとして公開していて、npmから入れられる。


AIと原稿を練ってから変換する ​

BacklogのチケットやWikiに書き込むときは、まずAIエージェントと一緒に原稿を考える。いったんMarkdownに書き出して、推敲する。

できあがったら、Backlog記法に変換してBacklogに貼る。この変換のところでmd2bikiを使う。

特に便利なのが、クリップボードからの読み込みとクリップボードへの書き出しだ。Markdownの原稿をコピーして次のコマンドを実行すると、変換した結果がクリップボードに入る。あとはBacklogに貼るだけでよい。

bash
md2biki =

コマンドラインのツールでは、標準入出力を使うときに - を引数に渡すことが多い。md2bikiも md2biki - で標準入出力を扱う。クリップボードの場合は入力と出力の両方をクリップボードにするので、この - をアレンジして = という記号にした。

具体例 ​

具体例をみてみよう。たとえば、次のようなMarkdownの原稿があるとする。

markdown
## 対応方針

リニューアル後の**トップページ**で、表示が遅くなっている原因を調べました。

- 画像の大きさが指定されていない
- `analytics.js` が描画を止めている

| 項目 | 改修前 | 改修後 |
|---|---|---|
| LCP | 3.4秒 | 2.1秒 |

詳しくは[計測結果](https://example.com/report)を見てください。

md2bikiに通すと、次のようなBacklog記法になる。

** 対応方針
リニューアル後の''トップページ''で、表示が遅くなっている原因を調べました。
- 画像の大きさが指定されていない
- {code}analytics.js{/code} が描画を止めている
|項目|改修前|改修後|h
|LCP|3.4秒|2.1秒|
詳しくは[[計測結果>https://example.com/report]]を見てください。

見出しの ## は ** に、太字は '' に、表の見出し行は末尾の h に置き換わっている。こうした書き換えを、手で覚えなくて済む。

変換の対応 ​

主な変換は次のとおりである。

MarkdownBacklog記法
# 見出し* 見出し(H1〜H6)
**太字**''太字''
*斜体*'''斜体'''
~~取り消し~~%%取り消し%%
`コード`{code}コード{/code}
[リンク](url)[[リンク>url]]
![画像](url)#image(url)
1. 項目+ 項目
> 引用>引用(複数行は {quote}…{/quote})
表|A|B|h の形

入れ子のリストやコードブロック、特殊な文字のエスケープにも対応している。

使い方 ​

npmから入れる。インストールせずに npx で動かしてもよい。

bash
npm install -g md2biki

ファイルやディレクトリを渡すほか、標準入出力やクリップボードでも使える。

bash
# ファイルを変換する(README.md.biki ができる)
md2biki README.md

# ディレクトリ内のMarkdownをまとめて変換する
md2biki ./docs -o ./wiki

# 標準入力から読んで標準出力へ書く
cat document.md | md2biki - > output.biki

# クリップボードから読んでクリップボードへ書く
md2biki =

空行を残して読みやすくしたいときは -r、進捗の表示を消したいときは -q を付ける。

まとめ ​

  • Backlogも最近はMarkdownが主流だが、ワークスペースによっては旧来のBacklog記法での入力を求められる
  • AIエージェントと書く文章はMarkdownなので、Backlogに入れるときだけ変換する
  • クリップボードから読んでクリップボードに返せるので、コピーして変換して貼るだけで済む

Markdownで書いた原稿をBacklog記法へ直す手間がつらい人には、おすすめできる。